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知らなかったではすまされない、コンプライアンス・ルール Vol.13

交付した概要書面を預かることになった、これは交付したことになる?

ウェルカム・コールを実施している中で、「概要書面を一度渡したのだけど、預かってくれと言われた。」とのお話を耳にしました。きっと、相手の人は概要書面が入るような大きさのバッグを持っていなかったのかも知れませんし、詳しい事情は分かりませんが、とにかく持って帰りたくなかったのだと察します。

 

このような場合、特定商取引法で求められている「概要書面の交付」を完了したと見なされるのか、みなさんはどう考えますか? 

 

その答えは、残念ながら「No」、交付したとは見なされません。

 

概要書面は大切なことが記載されているので、契約が終われば回収してしまって良いというものではありません。登録してから、何回も読み返していただく機会があるからです。

 

せっかく一度は交付したのに、そして例え本人が望んだとしても、引き渡しし切れないと、結果的に法律の要件を満たすことが出来ないので法律違反になってしまいます。

どうしても持ち帰れない場合は、確実に引き渡しができる時まで登録(契約)を延期してください。

 

特定商取引法では、概要書面の交付は「契約前までに」と規定しているからです。

結果的に不交付状態と見なされてしまえば、せっかくの努力が水の泡になってしまいます。

 

ちなみに、概要書面を開きながら説明しても登録に至らなかった場合、概要書面を相手方に渡す必要はありません。

 

なぜなら、「契約前までに」交付するものなので、その契約自体が無ければ交付する必要はないということになります。